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命 LIFE

創世記1章1−31節

聖書は、神が舞台に登場するところから始まります。まず自己紹介をします。「はじめに、神が天と地を創造された」(創世記 1:1)。これから目にすることは、すべて神の業であることを知るようにと、作者は求めます。

創造者には所有権があります。私たちは、商標や特許の時代に生きています。もし私が、“Just do it”と言えば、すぐにナイキを思い浮かべるでしょう。このキャッチコピーは、それを考えた人に所有権があります。創造者は常に所有権を持っています。ですから、神は、自らが創造したものの所有者なのです。

もし、あなたの人生が、何千年にも及ぶ人類の歴史上でたまたま起こった偶然であったなら、あなたはフリーエージェント、自由契約選手となります。自分自身にだけ責任をもてばよいことになります。しかし、もしあなたが創造されたものであるなら、創造主があなたの人生全体の所有者です。

この二つのどちらかだけが真理です。つまり、あなたは歴史上の偶発的存在で、あなたの人生は自分が全く好きなように生きてよいものなのか、あるいは、あなたは創造されたものであって、創造主があなたの人生の完全な所有者であるかの、どちらかです。

神は、あなたの創造者であると、自らを紹介しています。それゆえ、あなたの所有者です。あなたは、あなたのものではありません。あなたの人生は、神からあなたに与えられ委託されたものです。それはつまり、あなたは価値がなかったり、偶然の産物だったりではないということです。神はあなたを存在させることを選び、目的をもってそれをなされたのです。あなたを創造してくださった神を知っていく中で、あなたは人生の目的を知ることになります。

神の似姿

それから神は言われました。「人をわれわれのかたちとして、われわれの似姿に造ろう」(1:26)。「人」という言葉は、ここでは総称的な用語として使われています。男女の両方を含む言葉です。限定的用語ではこう語られています。「神は人をご自身のかたちとして創造された。… 男と女に彼らを創造された」(1:27)。1:26で、「われわれ」という複数系の言葉が使われています。神の魅力的な性質をあらわしています。このことについては、今後、さらに明らかにされていきます。

創造の業を五日間行った後に、その最後を飾る瞬間が訪れました。神が独り言を言っているようでもあります。「さあ、やろう。我々の似姿に人を創造しよう。」似姿というのは、映った姿です。ですから、神の性質や栄光を反映するものとして神は人を造ったと言っているのです。

神の似姿ということは、人を動物と区別することになります。動物も神によって造られました。しかし、神に似せて造られたものはありません。ですから、誰一人として、動物のように扱われたり、動物のように行動したりしてはならないのです。自分たちが動物から進化したと単純に信じる人々は、神が人について語られるもっとも根本的なことを見失っています。私たちは、神に似せて造られたのです。

命のキス

男と女は、神に似せて造られました。しかし、私たちは神ではないことも覚えておかねばなりません。神は、地の塵から最初の人を創造されました。ですから、生物的レベルでは、動物と共通点があるとしても驚くには当たりません。しかし、人間の命には、化学や生物学で説明できる以上の価値があります。

「神である主は、その大地のちりで人を形造り、その鼻にいのちの息を吹き込まれた。それで人は生きるものとなった」(2:7)。神は、肉体を形造り、それは命がない状態で大地に横たえられました。それから神は、この屍に自らの息を吹き入れてくださいました。神は人にいのちのキスをしてくださったのです。こうして、命のない屍が、意識を持って生きる存在となりました。

神は、その日にされたことを今も続けて行っておられます。「神ご自身が、…すべての人にいのちと息と、万物を与えておられる」(使徒 17:25)。神は、ひと息ずつあなたを支えてくださっているのです。そして、あなたは神に100%依存した存在です。もし、あなたがこの双子の真理、つまり、あなたは神の似姿に造られたこと、そして、あなたは完全に神に依存していること、この二つの真理を自分のものとするなら、あなたは、自らの尊さを知ると同時に、非常に謙虚になるでしょう。

神は、アダムに彼の人生を大いに豊かにする4つの特別の贈り物を授けました。場所、目的、伴侶、そして、何より神の臨在です。

神と共に歩むこと

神は霊です。つまり、神は人間の目では見ることができません。それでも聖書には初めから、アダムとエバが神を見、その声を聞き、神との交わりを楽しむ場面が記されています。「そよ風の吹くころ、彼らは神である主が園を歩き回られる音を聞いた」(創世記 3:8)。

旧約聖書には、神が見える形となって現れた例が多く記されています。これは神の顕現と呼ばれています。聖書の物語の後半では、神が人となられる話が出てきます。ですから、旧約聖書で、神が見える形をとられて出現されても、不思議ではありません。

このように現れてくださることから、私たちと交わりを持ちたいという神の心を知ることができます。神のひとり子が下りてくるその時まで待ちきれなかったようです。天から勢いよく飛び出して、人間の時と場所に入り込み、園で最初の男女と共に歩いてくださいました。

その様子を想像してみてください!神はアダムの日々の生活に興味を持ち、エバの心に浮かんだ事柄に耳を傾けていました。あなたとも神はこのような関係を楽しみたいのです。

次のセッションで見ていきますが、神と人とのこの関係は破壊されてしまいました。そして、幾世代にもわたる人類の歴史の中で、この関係は壊れたままです。この破壊された関係を修復し、私たちがもう一度神と共に歩むことができるようにするためにキリストがこの世に来てくださいました。

私たちには神を見ることができません。しかし、信仰とイエス・キリストの名によって神のもとに来るなら、神の臨在を感じることができます。その臨在は、神が見える形をとってアダムに現れたのと同じくらい確かなものです。祈るときに、そのことを心にとめてください。

故郷という場所

エデンという場所を突き止めることは困難です。しかし、理解すべき重要なことは、それが実際に存在する場所であり、主なる神がそこに男と女を置かれたということです。「神である主は東の方のエデンに園を設け、そこに御自分が形造った人を置かれた」(創世記 2:8)。

神は、アダムが神の恵みを知って、喜ぶことができる場所を創造されました。そして、神は私たちにも同じことをしてくださっています。神は、私たち一人一人の住む場所を正確に決めてくださっています(使徒 17:26参照)。神があなたと共に歩んでくださって、家庭、職場、教会へと導き、「ここがあなたのために私が備えた場所だよ」と語ってくださるのを想像してみてください。偶然今いる場所にいるという人はいません。アダムが知っていたように、神があなたを今いる場所に置いてくださったと知るなら、最も困難な時であっても、安心していられます。

なすべき仕事がある

光を昼と名づけ、闇を夜と名づけられた神(創世記 1:5)は、物に名をつけるという神の仕事に参加するように、アダムを招きます。「神である主は、その土地の土であらゆる野の獣と、あらゆる空の鳥を形造って、人のところへ連れて来られた。人がそれを何と呼ぶかをご覧になるためであった。人がそれを呼ぶと、何であれそれがその生き物の名となった」(2:19)。

最初から、アダムは仕事に従事していたのです。「神である主は人を連れて来て、エデンの園に置き、そこを耕させ、また守らせた」(2:15)。罪がこの世界にやってくるよりも前から、仕事は存在していました。そして、罪が取り除かれても、仕事は残ります。罪が、我々の仕事を影響し、私たちは仕事に欲求不満を感じるようになりました。しかし、仕事についてまず言えることは、それは神からの素晴らしい贈り物であるということです。

神があなたにして欲しいと思っている仕事があります。あなたの仕事が神の仕事をどのように反映しているかを考えてみることも有益です。神は混沌の中から秩序をもたらします。クローゼットを掃除したり、家を整えたり、事業を整理したりするとき、あなたは神の仕事を反映しています。神は美しいものを創造します。あなたが色を塗ったり、絵を描いたり、デザインしたりするとき、あなたは神の仕事を反映しています。神は守ります。他人の安全を守る人は皆、神の御業を反映しています。神は与えてくださいます。家を建てたり、食べ物を栽培したり、運搬したり、販売したり、調理したりする人は皆、神の御業を反映しています。自分の仕事がどのように神の仕事を反映しているかを考えてみてください。神がその仕事を与えてくださったのだと分かれば、仕事が大きな喜びとなるでしょう。

神は、アダムの毎日の仕事に関心を持ち、動物をアダムのもとに連れて行きました(2:19)。アダムは神の同僚でした。神はアダムと共に、またアダムを通して働かれました。そして、このようにして、神のこの世界での目的が進展していきました。神は、あなたの毎日の仕事にも、気を配っておられます。そして、それに関わりたいと思っておられます。このことは、あなたが職場で、買い物をする場で、学校で、そして台所で、じっくり考えてみる必要があります。

天で行われた結婚

「神である主は言われた。『人がひとりでいるのは良くない。わたしは人のために、ふさわしい助け手を造ろう』…神である主は、人から取ったあばら骨を一人の女に造り上げ、人のところへ連れて来られた」(創世記 2:18、22)。

主なる神が今一度アダムに現れて言われました、「アダム、あなたに会って欲しい人がいる」。きっとアダムは驚きのあまり口を大きく開いたことでしょう。本当に喜んだに違いありません。彼はこう言いました。「これこそ、ついに私の骨からの骨、私の肉からの肉」(2:23)。

主なる神が自ら二人を結び付けられました。最初の結婚式は、神が自ら行われました。思い描いてみてください。主なる神がエバの手を取り、アダムの手と重ねてこう言われるのです、「私があなたのために造った伴侶です。互いに助け合い、愛し合いなさい」と。

次のセッションで、この結婚が予想外に多くの困難に見舞われることを見ていくことになります。しかし、どのような問題があろうとも、アダムとエバは、自分たちが一緒にいるのは、神が二人を結び付けてくださったからであることを知っていました。

どのような結婚においても、夫と妻がこの事実に立ち戻らねばならないときがあるでしょう。結婚というのは、一人の男と一人の女を神が結び付けてくださることです。聖書に書かれている通りです:「それゆえ、男は父と母を離れ、その妻と結ばれ、ふたりは一体となるのである」(2:24)。

もしあなたが結婚されているなら、神があなたの手とあなたの伴侶の手を取って、一緒にしてくださった場面を思い描いてみてください。そうしながら、神は言われるのです、「一緒に人生を歩みなさい。互いに愛し合い、赦し合うのです」。神はアダムとエバにこのようにしてくださいました。そして、もしあなたが結婚されているなら、神はあなたにも同じようにしてくださったのです。神があなたとあなたの伴侶を結び付けてくださったと理解できたなら、最も困難な時を乗り切る助けとなるでしょう。

もしあなたが、結婚相手を求めているなら、神がエバとアダムを一緒にしてくださったことを覚えておいてください。よき伴侶を見つけなければというプレッシャーは大きいでしょう。しかし、神が良い人を連れて来てくださると、あるいは、あなたを良い人のもとに導いてくださると信頼することができます。受け身でありなさいと言っているのではありません。しかし、パニックする必要はありません。人生のあらゆる領域において、主なる神を信頼できるのです。

開かれました

神があなたに知って欲しいのは、神がすべてのものの所有者で、それにはあなたも含まれているということです。また、神があなたを神ご自身の姿に似せて造られたこと、そのためあなたには独特の尊厳と価値があることを知ってほしいと願っておられます。

人類の歴史の初めに、神は私たちの最初の両親が神を知り、神を楽しむことができるようにしてくださいました。神は男と女を一緒にしてくださいました。神は彼らを家に導き、彼らに仕事を与えられました。彼らが必要とするすべてのものを与え、彼らと生活を共にしてくださいました。神が彼らのためにしてくださったことは、今も続けられています。唯一の違いは、神がそれをしているのを見ることができないということです。「目に見えるものによらず、信仰によって歩んでいるからです」(第二コリント 5:7)。

創世記1章1−31節

世界の創造

1章はじめに神が天と地を創造された。地は茫漠として何もなく、闇が大水の面の上にあり、神の霊がその水の面を動いていた。

3神は仰せられた。「光、あれ。」すると光があった。神は光を良しと見られた。神は光と闇を分けられた。神は光を昼と名づけ、闇を夜と名づけられた。夕があり、朝があった。第一日。

神は仰せられた。「大空よ、水の真っただ中にあれ。水と水の間を分けるものとなれ。」神は大空を造り、大空の下にある水と大空の上にある水を分けられた。すると、そのようになった。神は大空を天と名づけられた。夕があり、朝があった。第二日。

神は仰せられた。「天の下の水は一つの所に集まれ。乾いた所が現れよ。」すると、そのようになった。10神は乾いた所を地と名づけ、水の集まった所を海と名づけられた。神はそれを良しと見られた。

11神は仰せられた。「地は植物を、種のできる草や、種の入った実を結ぶ果樹を、種類ごとに地の上に芽生えさせよ。」すると、そのようになった。12地は植物を、すなわち、種のできる草を種類ごとに、また種の入った実を結ぶ木を種類ごとに生じさせた。神はそれを良しと見られた。13夕があり、朝があった。第三日。

14神は仰せられた。「光る物が天の大空にあれ。昼と夜を分けよ。定められた時々のため、日と年のためのしるしとなれ。15また天の大空で光る物となり、地の上を照らすようになれ。」すると、そのようになった。

16神は二つの大きな光る物を造られた。大きいほうの光る物には昼を治めさせ、小さいほうの光る物には夜を治めさせた。また星も造られた。17神はそれらを天の大空に置き、地の上を照らさせ、18また昼と夜を治めさせ、光と闇を分けるようにされた。神はそれを良しと見られた。19夕があり、朝があった。第四日。

20神は仰せられた。「水には生き物が群がれ。鳥は地の上、天の大空を飛べ。」21神は、海の巨獣と、水に群がりうごめくすべての生き物を種類ごとに、また翼のあるすべての鳥を種類ごとに創造された。神はそれを良しと見られた。22神はそれらを祝福して、「生めよ。増えよ。海の水に満ちよ。鳥は地の上に増えよ」と仰せられた。23夕があり、朝があった。第五日。

24神は仰せられた。「地は生き物を種類ごとに、家畜や、這うもの、地の獣を種類ごとに生じよ。」すると、そのようになった。25神は、地の獣を種類ごとに、家畜を種類ごとに、地面を這うすべてのものを種類ごとに造られた。神はそれを良しと見られた。

26神は仰せられた。「さあ、人をわれわれのかたちとして、われわれの似姿に造ろう。こうして彼らが、海の魚、空の鳥、家畜、地のすべてのもの、地の上を這うすべてのものを支配するようにしよう。」

27神は人をご自身のかたちとして創造された。神のかたちとして人を創造し、男と女に彼らを創造された。

28神は彼らを祝福された。神は彼らに仰せられた。「生めよ。増えよ。地に満ちよ。地を従えよ。海の魚、空の鳥、地の上を這うすべての生き物を支配せよ。」29神は仰せられた。「見よ。わたしは、地の全面にある、種のできるすべての草と、種の入った実のあるすべての木を、今あなたがたに与える。あなたがたにとってそれは食物となる。30また、生きるいのちのある、地のすべての獣、空のすべての鳥、地の上を這うすべてのもののために、すべての緑の草を食物として与える。」すると、そのようになった。31神はご自分が造ったすべてのものを見られた。見よ、それは非常に良かった。夕があり、朝があった。第六日。

これらの質問を使って、神の御言葉との関わりを深めてください。他の人と話し合ったり、自分自身を探るための質問として使ってみてください。

1神があなたを創造され、それゆえあなたは神のものであるという創造の記述に対してあなたはどう応答しますか? 疑いを持ちますか? 恐れを抱きますか? 慰められるでしょうか? その他でしょうか?
2あなたが神によって目的を持って創造されたか、あるいは偶然の産物であるかは、重要な意味を持つと思いますか? なぜそう思うのですか?
3神が私たちを「神の似姿に」(創世記 1:27)創造されたと聖書が語るとき、それは何を意味すると思いますか?
4アダムとエバがエデンの園で経験したような、「神と共に歩く」という経験をしてみたいですか? なぜそう思うのですか?
5あなたの家庭、仕事、学校、伴侶が神からあなたに与えられた贈り物であると確信することは、あなたにとってどのような意味がありますか?

Details

SCRIPTURE 創世記1章1−31節

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