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誘惑 TEMPTED

マタイの福音書4章1−11節

何百台ものコンピューターがすべてネットワークで結ばれているオフィスビルを想像してください。もし、敵が建物全体を妨害したいならば、破壊的なコンピュータ・ウイルスを考案すれば足ります。それをいったんサーバーに読み込ませれば、ネットワーク上のすべての機械に転送されていき、各コンピュータのプログラムを徐々に破壊していき、一部はそれなりに機能するかもしれませんが、もはや以前と同じではない状態となります。

コンピューター・オタクに助けを求めますが、そのウイルスの対策ソフトを見つけることができなければ、システム全体が内部から破壊されます。敵は建物内のすべての端末を個別に攻撃する必要はありません。ネットワークによって、ウイルスは拡散するからです。すべてのマシンがネットワーク化されているため、たった一つのウイルスがすべての端末を破壊するのです。

しかし、もし一台のコンピューターがネットワークに接続されていないとしましょう。オフィス内の他のすべての機械が破壊されても、一台の独立した機械だけは、ウイルスの破壊力の影響外にあります。敵がこの機械を破壊したい場合、内部から破壊できなかったものを外部から攻撃しなければなりません。

ウイルス未検出

ネットワークに接続されていないコンピューターについて考えることは、イエスが完全に人間でありながら、どうして他のすべての人類に影響を与える罪の腐敗力影響されないのかを理解することに繋がります。イエスには、罪に染まる傾向の性質がなかったのです。

このことは、イエスの誘惑が本物だったのかという問題を提起します。私たちは自分自身の邪悪な欲に誘われます(ヤコブ 1:14)。しかし、キリストは罪の性質を持っていませんでした。ならば、どうしてイエスは私たちの葛藤を理解できるでしょうか?

私たちはすでに聖書の物語から、罪をもっていなくても、誘惑されることが可能であることを知っています。アダムとエバがエデンの園にいたとき、誘惑は彼らの内からではなく、外から、敵からの直接の攻撃を通してやって来ました。イエスにおける誘惑も、それと同じでした。

ウイルスの拡散

エデンの園でのサタンの攻撃を見ると、「混乱させる」「思い込みをさせる」「野心を起こさせる」という三つの戦略を使用していることが分かります。

これが単なる古代の物語であれば、興味を持つ必要はありませんが、エデンの園で起こったことは今のあなたと私の人生に直接的な影響を与えているのです。使徒パウロが書いたように、「一人の人の不従順によって多くの人が罪人にされた」からです(ローマ 5:19)。

人間は浜辺の小石のようなものではなく、木の葉っぱのようなものです。病気は根から流れ、すべての葉に罪の病害が現れます。繋がっていない個々ではなく、私たちは一つの家族であり、一つの株の子孫なのです。

数年前、私の母国であるイギリスでは、口蹄疫が大発生しました。病気が一頭の牛で検知されるとすぐに、群れ全体が殺処分されることになりました。

これが人類の悲劇です:「アダムにあってすべての人が死んでいる」(1 コリント 15:22)。アダムは人類の頭として罪を犯し、彼の罪が群れ全体に死をもたらしたのです。別のたとえで言えば、アダムの罪を通して、ウイルスが人類のネットワークに侵入し、すべての端末に伝わっていきました。しかも、ファイアウォールはありません。

敵の追跡

神は常にイニシアチブをとってくださいます。エデンの園では、サタンがアダムとエバを探しに来ましたが、神の霊はイエスを砂漠へと導き、そこで敵に立ち向かい、アダムが失敗したところで勝利してくださいました(マタイ 4:1)。

砂漠でのサタンの戦略は、エデンの園で使ったものと同じでした:混乱させる、思い込みをさせる、野心を起こさせる。

最初に、サタンはイエスご自身のアイデンティティーについて、イエスの心に混乱を引き起こそうとしました:「あなたが神の子なら…」(4:3)と誘惑を始めました。 「本当にそのことを確信しているのか?」とサタンは問いかけてきたのです。 「もし、神があなたの父であるとしても、神はあなたのことをそれほど気にかけていないように見えないか。自分の力で対処すればよいではないか。これらの石をパンに変えてみなさい。」

それから、敵は戦術を切り替えて、別の主張を行いました。キリストのアイデンティティーに疑問を呈する代わりに、それを肯定し、神の御子であるという確信を第二の誘惑の根拠として使用したのです。「神があなたの父であるから、あらゆる状況において神はあなたの面倒を見てくださるに違いない。他の人が夢にも思わないことを試すことができる。この神殿から身を投げても、神の御使いがあなたを地面までゆっくりと下ろすだろう。さあ、やってみなさい!」

第三の誘惑は、イエスが御父の御心に従うためには、どれだけの代償が伴うかということについてでした。「あなたがどれだけの犠牲を払わねばならないか考えてみなさい!もっと簡単な方法があるはずだ。あなたが私を拝みさえすれば、私はあなたにこの世の王国すべてを与えることができる。」

サタンは、キリストが自分を打ち砕くために来たのを知っていました。そこでサタンは、どんな将軍でも圧倒的な戦力に直面したときにやることを、やりました。つまり、停戦協定を申し出たのです。キリストが御父の計画を進めて十字架に行くことさえしなければ、イエスの教えに満ちた世界でもサタンは満足だったのです。しかし、イエスは交渉には乗りませんでした。

誘惑の全勢力

キリストは罪の性質を持っていませんでしたが、直面した誘惑は、私たちが知り得ないほど大きなものでした。

戦争中に敵の領土の上を飛んでいるする三人の飛行士を想像してください。彼らは撃墜され、捕らえられ、敵に尋問のために連れて行かれます。彼らは一人ずつ暗い部屋に連れて行かれます。

最初の飛行士は、名前、階級、識別番号を伝えます。敵はさらなる情報を伝えるように要求しますが、この飛行士はそれを与えてはならないことを知っています。しかし、また一方で、敵が残酷であり、やがて彼を降参させるだろうことも知っています。ならば、なぜそのすべてを経験する必要があるでしょうか?そう考えて、彼は自分が知っていることを伝えます。

二人目の飛行士が連れてこられます。彼もまた、名前、階級、識別番号伝を伝えます。そして、敵はさらなる情報を求めて彼に詰め寄ります。彼は絶対に情報を渡さないと決意しています。そのため残酷な拷問が始まります。やがて彼は残虐さに圧倒され、降参し、知っていることを敵に話します。

次に、三人目の飛行士が入ってきて、名前、階級、識別番号を伝えます。 「私は絶対に降参しない」と彼は言います。

「いや、必ず降参させる。この部屋に入ってきた者で、降参しなかった者はいない。時間の問題だ。今に分かる。」

拷問が始まりますが、彼は諦めません。それは激しさを増しますが、それでも彼は降参しません。それでさらに激しさが増します。もはや耐えられないほどになりましたが、それでも彼は耐えます。

最終的に、敵が持ち合わせている拷問の方法が尽きてしまいます。 「だめだ」と彼らは言います。「彼はこれまでこの部屋に連れて来られた他の誰とも違う。彼を降参させることはできない。」

さて、これら三人の飛行士のうち、どの人が敵の全勢力を経験したでしょうか?

敵の攻撃の全勢力を完全に知る唯一の人は、最後まで耐えた人です。ですから、キリストが直面した誘惑があなたのものよりも小さいものだと考えてはいけません。キリストだけが誘惑がもつ全勢力を知っています。キリストだけが敵の攻撃のあらゆる力に耐えたからです。イエスはあらゆる点で私たちと同じように誘惑されましたが、罪は犯しませんでした(ヘブル 4:15)。

ネットワークへの接続

私たちは皆、生まれながらにしてアダムの子孫であり、アダムとネットワークで繋がっているように、信仰によって「キリストとネットワークで繋がる」ことができます。つまり聖書が述べているように、「キリストと一つになっている」(ローマ 6:5)ことができます。

アダムとの結びつきを通してアダムの失敗の結果が私たちに流れ込むように、キリストとの結びつきを通して、主の勝利の結果が私たちに流れ込むことができます。「すなわち、ちょうど一人の人の不従順によって多くの人が罪人とされたのと同様に、一人の従順によって多くの人が義人とされるのです」(ローマ 5:19)。

最初の人間がエデンの園で罪を犯し、その結果、全人類が罪に定めらました。しかし、神は私たちを見捨てませんでした。御子は私たち人間の肉を取り、「第二の人」になりました(1 コリント 15:47)。第二の人は、私たちの敵に立ち向かいました。最初のアダムの失敗が彼の家族全員の死を意味したように、最後のアダムの勝利は彼に所属するすべての人にとって命を意味します(1 コリント 15:45)。

ネットワーク原則の力

人類の歴史は、アダムとキリストの二人を中心に展開しています。人類全体がアダムとネットワーク化されているため、私たち全員が罪と呼ばれる病に苦しんでいます。そして、罪は死をもたらします。神が私たちをその状態のまま見捨てたなら、私たちには希望がありません:「アダムにあってすべての人が死んでいる」(1 コリント 15:22)。

しかし、神は別のネットワークを作ることを決意されました。つまりイエス・キリストに繋がるネットワークです。人は肉体的な誕生ではなく、聖霊による新たな誕生によってイエスに繋がります。

アダムの罪の結果がアダムのネットワークを駆け巡り、彼のすべての子孫に腐敗と死をもたらすように、イエスの義の結果はイエスのネットワークを駆け巡り、彼に繋がったすべての人の運命を永遠に変えます。 「アダムにあってすべての人が死んでいるように、キリストにあってすべての人が生かされるのです」(15:22)。

神の「ネットワーク原理」は、アダムの罪を考えると酷い結果になりますが、イエスの義を考えると素晴らしいことになります。神のネットワーク原理においては、一人の勝利によって多くの人々に対して永遠の命の扉を開くことができます。ただし一つ条件があります。イエスに繋がっているということです。

あなたも私も生まれながらにアダムに繋がっています。あなたは信仰によってキリストと繋がりましたか?

悔い改めと信仰を持ってイエスのもとに来るなら、聖霊が私たちをイエスと繋げてくださいます。それでも、私たちは未だにアダムと繋がっていて、様々な面で失敗し、いつかは死にます。しかし、あなたがイエスのもとに来るとき、あなたにとって最も重要なことは、あなたがキリストと繋がっているということです。それはあなたがキリストの勝利を分かち合うことを意味します。

開かれました。

聖書は、キリストが私たちと同じようにあらゆる方法で誘惑され、それでも罪を犯さなかったことを明白にしています(ヘブル 4:15)。イエスが直面した誘惑と私たちの誘惑との違いは、罪が私たちの中にあるため、私たちは自分自身の邪悪な欲に誘惑されるということです(ヤコブ 1:14)。キリストが受けた誘惑が私たちのものよりも小さいのではなく、実際、キリストの方が大きな誘惑を受けました。キリストは敵が持ち合わせたすべての戦略に立ち向かい、勝利されました。あなたが信仰によってイエスに繋がっているなら、あなたが直面する誘惑の力に打ち勝つことができます。

マタイの福音書4章1−11節 

誘惑されるイエス

4章1それからイエスは、悪魔の試みを受けるために、御霊に導かれて荒野に上って行かれた。2そして四十日四十夜、断食をし、その後で空腹を覚えられた。3すると、試みる者が近づいて来て言った。「あなたが神の子なら、これらの石がパンになるように命じなさい。」4イエスは答えられた。

「『人はパンだけで生きるのではなく、神の口から出る一つ一つのことばで生きる』と書いてある。」

5すると悪魔はイエスを聖なる都に連れて行き、神殿の屋根の端に立たせて、6こう言った。

「あなたが神の子なら、下に身を投げなさい。

『神はあなたのために御使いたちに命じられる。彼らはその両手にあなたをのせ、あなたの足が石に打ち当たらないようにする』と書いてあるから。」

7イエスは言われた。「『あなたの神である主を試みてはならない』とも書いてある。」8悪魔はまた、イエスを非常に高い山に連れて行き、この世のすべての王国とその栄華を見せて、9こう言った。「もしひれ伏して私を拝むなら、これをすべてあなたにあげよう。」10そこでイエスは言われた。

「下がれ、サタン。『あなたの神である主を礼拝しなさい。主にのみ仕えなさい』と書いてある。」

11すると悪魔はイエスを離れた。そして、見よ、御使いたちが近づいて来てイエスに仕えた。

これらの質問を使って、神の御言葉にさらに触れてみてください。他の人と話し合ったり、自分自身を探るための質問として使ってみてください。

1人類が罪というウイルスに感染していることを示す証拠にはどのようなものがありますか?
2あなたが誘惑された時のことを思い出してください?どのように対処しましたか?
3あなた自身の言葉で、あなたが直面している誘惑と、イエスが直面した誘惑とを比較してみてください。
4アダムと「ネットワーク」で繋がれていることによる影響にはどのようなものがありますか?イエスのネットワークに繋がっている影響にはどのようなものがありますか?
5人はどのようにしてイエスの「ネットワーク」に繋がることができますか?それはなぜですか?
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SCRIPTURE マタイの福音書4章1−11節

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